研修・相談・調査に不可欠な第三者性と外部連携

教室や保育現場で大人が子どもに寄り添う様子を象徴する抽象イメージ(現場運用の温かみを表現) 日本版DBS

内部完結型対応の危険性と第三者性の重要性

こども性暴力防止法は、学校設置者等や認定事業者等に対し、児童対象性暴力等の防止のため、安全確保措置を義務付けています。安全確保措置には、早期把握、相談、調査、保護・支援、研修が含まれます。これらの措置において、公平性や透明性を担保し質を確保するためには、外部有識者の活用など第三者性の確保が不可欠です。

内部完結型で対応すると、組織防衛心理や当事者間のバイアスが働きやすく、公正な事実確認や適切な被害者支援が阻害されるリスクがあります。本記事では、研修、相談、調査それぞれの場面で第三者性を確保し、実効性を高める具体的手法を解説します。

研修における第三者性の活用:加害抑止と質の向上

研修は従事者全員がこどもの権利を理解し、加害抑止や発生時対応に関する知識を深めることを目的とします。特にデリケートな問題である**児童対象性暴力の発生要因(認知のゆがみを含む)**については、外部専門家による指導を導入することで、従事者が内容を「自分ごと」として理解しやすくなります。

研修実施のポイントは以下の通りです。

  • 外部有識者の活用:組織内の力学に影響されず、客観的・専門的な視点で指導が可能。
  • 内容の高度化:加害行動の心理的背景や認知の歪みを含む実践的知見を反映。
  • 演習の組み込み:座学だけでなく、ワークショップやロールプレイングなど実践的演習に外部専門家の指導を活用。

これにより、研修の質が担保され、従事者の理解が深まります。

相談体制における第三者性の確保:心理的安全性の向上

相談体制は、事業者内部で第三者性を意識して整備することに加え、外部相談機関の周知も重要です。外部窓口を含む複数の相談ルートを示すことで、被害の早期開示を促進できます。

相談体制整備の具体的な工夫は次の通りです。

  • 外部窓口の周知:組織内で権限が大きい従事者による性暴力の疑いに備え、従事者向け外部通報窓口を明示。
  • 心理的ハードルの軽減:性別や匿名性に配慮した複数相談員を配置。
  • 既存体制との連携:いじめやハラスメント等の既存相談体制と統合することで、心理的ハードルを下げ、実質的な第三者性を確保。

こうした多層的な相談体制は、児童や保護者が安心して相談できる環境づくりに直結します。

調査における第三者連携:公正・中立な事実認定

調査は、被害児童や加害が疑われる者の人権・特性に配慮しつつ、公正かつ中立に実施する必要があります。事案に応じて外部機関との連携が求められます。

調査実施におけるポイントは以下の通りです。

  • 外部機関との連携:警察、地方自治体、教育委員会、児童相談所等と協働。
  • 専門家による聴き取り:記憶の汚染リスクを防ぐため、臨床心理士、公認心理師、弁護士等の専門人材と連携。
  • 司法手続きへの接続:犯罪の可能性がある場合、事業者単独での聴き取りを避け、警察の指示に従う。
  • 事実評価の補助:当事者の主張が相反する場合、弁護士と連携し合理的判断を行う。

第三者連携を通じて、調査の公正性と信頼性が確保されます。

まとめ:第三者性の確保による信頼構築

第三者性の確保は、単発の対応にとどまらず、組織の安全確保措置全体にわたる継続的な取り組みが重要です。平時から外部専門家との関係性を構築しておくことで、緊急時の連携が円滑に進みます。

また、外部連携に際しては、犯罪事実確認記録等の情報を必要最低限に限定し、目的外利用や第三者提供を禁止する法規制への厳格な遵守が求められます。第三者性の確保と適切な外部連携により、組織の対応の質と信頼性が高まり、児童の安全が守られるのです。

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