日常の観察が早期把握の核となる背景
「日常の観察」の法的・指針上の位置づけ
日本版DBS(こども性暴力防止法)に基づき、学校設置者や認定事業者等は、児童に対する性暴力等が行われるおそれを早期に把握するための措置を実施する義務があります。内閣府令では、こうした早期把握のための具体的手段として、児童等に対する日常的な観察が明示されており、特に未就学児や意思疎通に課題を抱える障害児においては、性暴力被害の兆候を把握するうえで極めて重要とされています。
被害申告の難しさ
日本版DBSでは、性暴力被害を受けた児童からの申告が困難なケースを想定しています。幼少期や低年齢の児童は、自身が受けている行為を性暴力として認識できない場合や、明確なSOSを出せない場合があります。そのため、日常観察を通じて児童の心身や行動の変化を従事者が注意深く確認することが求められています。
日常観察の実践と多角的な視点の確保
「日常観察」の具体的な実施方法
日本版DBSでは、児童等の心身・行動に変化がないか日常的に観察することが早期把握の重要な手段として位置付けられています。観察で変化や違和感を感じた場合は、積極的に声掛けを行い、対話につなげることが重要です。児童がすぐに被害を開示しない場合でも、必要に応じて継続的な声掛けが有効とされています。
複数人での観察と情報共有の重要性
日本版DBSの指針では、多様な視点から児童の行動を確認するために、可能な限り複数名での観察を推奨しています。特に、担任やメンター、専属コーチなど児童にとって身近な者が加害者である可能性を踏まえ、単独ではなく複数人での観察を行うことが望まれます。また、従事者間や従事者と児童の間で、些細な違和感や気づきを共有しやすい環境づくりが早期発見につながります。
未就学児・障害児への特別な留意事項
未就学児への対応
未就学児の場合、日常観察が日本版DBSにおける早期発見の中心手段となり、アンケート等での確認は困難です。児童は明確にSOSを出さなくても、行動の変化によりシグナルを示す場合があります。例えば、特定行動の頻度が増える、隠れて行う行動が増えるなどの変化に気づくことが重要です。変化を確認した場合には、保護者への面談や家庭での観察を併用して児童の状況を正確に把握することが有効です。
障害児への対応
知的障害や重症心身障害のある児童は、年齢が上がっても意思疎通が円滑でない場合があり、普段と変わらないか特に注意が必要です。性暴力被害の兆候として、怒りや攻撃性の増加、挑発的行動の増加、以前習得した技能の喪失などが挙げられます。普段と様子が異なる場合には、児童本人や保護者と密にコミュニケーションを取り、変化の背景を確認することが早期発見につながります。
研修を通じた日常観察能力の向上
研修によるスキル・意識の向上
日本版DBSでは、従事者への研修において、児童の心身・行動に変化がないか日常的に観察することが強調されています。特に未就学児や意思疎通に課題のある児童の性暴力被害を早期に発見するため、日常観察による小さな変化の察知が不可欠です。定期的な児童観察研修を通じて、従事者のスキルと意識の向上が図られています。
研修内容への組み込み
研修では、「不適切な行為や性暴力の疑いの早期発見」として、日常観察の具体的ポイントを組み込むことが推奨されています。これにより、従事者が日常の変化に気づき、適切に対応できる体制づくりが進められています。
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