DBS法と雇用管理の関係性
学校設置者等および認定を受けた民間教育保育等事業者は、教員等や教育保育等従事者による児童対象性暴力等の防止に努め、児童を適切に保護する責務を負います。
この責務を果たすため、安全確保措置(早期把握、相談、研修、調査、防止措置)および情報管理措置の実施が求められます。
特に「児童対象性暴力等が行われるおそれがあると認めるとき」には、当該従事者を本来の業務に従事させないなどの防止措置を講じなければなりません。
これらの措置(内定取消し、懲戒処分、配置転換など)は雇用管理上の措置であるため、労働法制を踏まえた適切な運用が不可欠です。
トラブルを未然に防ぎ、労働者保護と児童保護の両立を実現するため、就業規則や服務規律の整備が重要となります。
就業規則に盛り込むべき6つの項目
服務規律と禁止事項
「不適切な行為」の範囲を明確に定義し、従事者に周知徹底する必要があります。
不適切な行為とは、業務上必要でないにもかかわらず、児童対象性暴力等に発展し得る行為を指します。
また、犯罪事実確認の拒否や経歴詐称があった場合は懲戒処分の対象とすることを明文化し、服務規律に組み込みます。
通報・相談体制
児童が安心して相談できるよう、相談員の選任や相談窓口の設置・周知を行うことが義務付けられています。
また、内部通報や外部相談を行った児童や従事者に対して不利益な取扱いをしてはならない旨を規定に明記する必要があります。
調査手順
児童対象性暴力等が疑われる場合は、「児童対象性暴力等対処規程」に基づき、公正かつ中立な調査を行います。
調査手順には、
- 調査開始の判断基準
- 関係者への聴取方法
- 警察・行政への報告手順
を明確に定め、児童等の人権に配慮した運用が求められます。
懲戒処分の明確化
懲戒処分を行うためには、懲戒種別と懲戒事由を明確に定め、従業員に周知しておく必要があります。
懲戒事由には、
- 「児童対象性暴力等に該当する行為」
- 「企業秩序を乱す行為」
などを明示することが求められます。
採用段階での犯歴確認が不十分な場合、解雇の有効性が争われるおそれがあるため、内定取消し・採用拒否の事由も就業規則に明記しておくことが重要です。
再発防止研修
児童対象性暴力防止に関する研修は、全従事者への実施が義務付けられています。
就業規則には次の内容を明記します。
- 研修受講は義務であること
- 研修時間は労働時間に含まれること
- 研修内容は座学+演習形式で行うこと
研修テーマには、不適切行為の範囲、認知のゆがみ、通報義務などが含まれます。
記録・情報管理の義務
犯罪事実確認書やその記録は、機微性の高い個人情報として厳重に管理する必要があります。
就業規則には、以下の点を明記します。
- 犯罪事実確認記録等の管理・保存・廃棄方法
- 情報管理規程に違反した場合の懲戒処分
- 機微情報(面談内容・相談記録等)の取扱い基準
これらは「情報管理規程」と連動して運用します。
小規模事業所でも必要な理由
認定を受けるためには、事業規模を問わず安全確保措置・情報管理措置の体制整備が必須です。
情報管理責任者を含む2名以上の従事者体制を確保することも認定要件とされています。
小規模事業所でも、内部規程を整備しなければ認定基準を満たせず、最悪の場合は認定取消しのリスクがあります。
改訂・新規作成の進め方
- 必須規程の策定
児童対象性暴力等対処規程・情報管理規程をまず整備します。 - 既存規則との整合
採用・懲戒・通報関連条項を既存の就業規則と照合し、整合性を確認します。 - 事前届出
内容を変更する際は、軽微な改訂を除き、内閣総理大臣(こども家庭庁)への届出が必要です。 - 従事者への周知
服務規律や相談体制など、主要項目は書面で従事者に通知・説明します。
行政書士・社労士連携による支援
行政書士事務所POLAIREでは、
2025年施行予定の日本版DBS(こども性暴力防止法)に対応した
認定申請・規程作成・研修設計を一括支援しています。
とくに「内定取消し」「懲戒処分」など労務要素を含む防止措置は、
社労士と連携し、法令適合性を確保した運用体制を整備します。
制度対応 × 労務体制 × 情報管理
これらを一体的に整えることが、事業継続と信頼確保の鍵となります。
対象事業者
学習塾・スポーツクラブ・語学教室・障害児通所支援事業・NPO法人など、
教育・福祉分野の民間事業者を中心に支援しています。
義務対象・認定対象問わず、初回60分の無料相談を承ります。
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行政書士による制度対応・規程整備・研修設計のサポート案内。

